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プロジェクトについて

プロジェクト概要

プロジェクト期間を通じた研究交流目標

北方圏における人類生態史総合研究拠点 画像人類は、生理学的に熱帯型の生物であるにも関わらず、既に4万年前には北緯70 度の北極圏にまで到達しました。その動きは解剖学的現代人の出現と拡散の動きと連動しています。250 万年間のホモ属の人類史において農耕出現以降の歴史は、わずか1万間に過ぎず、その大半は狩猟採集民の歴史です。狩猟採集民社会の人類史の解明は、すなわち我々現代人の進化的位置付けを解明することとなります。しかし、従来の人類史は中緯度の国家史・文明史中心の叙述であり、狩猟採集社会はその初源的生活様式として位置づけられてきました。

 本事業では、北海道大学を中心に、同じく北方圏に位置するアルバータ大学とアバディーン大学などの海外の諸機関に所属する研究者と連携組織を構築して、研究をおこないます。研究テーマとしては、北方圏に展開する狩猟採集民社会の環境適応行動の特性と、その独自の歴史的変遷過程の解明を掲げて、考古学、古環境学、分子生物学、人類学などを含めた領域横断型の研究プロジェクトを展開させていきます。また中核的研究拠点の役割を果たす3大学の研究資源を活用した国際的に視野からの北方人類生態史の新たなフレームとプラットフォームを提供していきます。このような取り組みは、単独の大学機関としては、これまで不可能であった幅広い研究と機関を越えた若手研究者育成を可能とするものです。特に1)北海道で実施する国際フィールドスクールでは、異領域の研究手法の統合と複数国の研究者、若手研究者が参加する研修機会、国際的な研究者交流の場を提供し、2)国際セミナーにおいては、最先端の調査研究手法と研究機材の使用方法の習得の機会を提供し、3)国際共同研究を通じた若手研究者の研究機関を超えた指導体制、共同研究の枠組みを構築し、プロジェクトを通じて次世代の研究者リーダーを育成することをプロジェクトの重要な柱の一つとします。

北方圏における人類生態史総合研究拠点概要

研究項目

学術的観点

北方圏の人類史は、ヨーロッパ、北米、アジアにおいて個別に地域研究が展開されてきました。しかし、今日では北半球規模のグローバルな視点に立った気候環境変動や環境と人類の相互作用を射程に入れた総合的研究の枠組みの確立が求められています。本研究では、地球規模の比較研究が標準化している環境科学領域において蓄積されたデータを活用し、局地的な地域集団の系統性や環境適応行動との相関性を検証していきます。また安定同位体分析や生活誌解析、古代遺伝子解析などの手法を用いて集団の食性と生活習慣、地域集団の地域性についての検討をおこないます。さらに北方圏の人類社会を中緯度圏の都市文明史と対比し、その独自の人類史的意義と特徴を検討するために、a)生活資源の家畜化、b)海洋適応、c)集団移動と拡散、d)景観創造の観点からの国際的比較研究を準備していきます。このような研究活動の一環として、国際学会において本事業の研究計画や方向性を発信するためのセッションを積極的に立ち上げ、国際的に本事業の活動内容の発信に取り組んでいきます。

共同研究1:北方圏における人類文化・環境適応・景観創造

カナダと連合王国の研究者の参画を得て、北方圏の人類社会を中緯度圏の都市文明史と対比し、その独自の人類史的意義と特徴を検討するための共同研究を開始します。事業初年度である25年度は、1)気候環境変動サイクルや高精度年代学などの議論ための枠組みに関する研究、2)具体的な数値データを蓄積し、比較検討する安定同位体分析や生活誌解析、古代遺伝子解析に関する研究、3)北方圏の人類文化の鍵となる研究項目である生活資源の家畜化・海洋適応・集団移動と拡散・景観創造の諸項目を検討する理論考古学・人類学の共同研究を開始します。

共同研究2:北方人類史研究における先住民文化資源の過去と未来

北方圏の人類史資料は、長年にわたり「典型的な」民族資料として欧米の主要な博物館研究施設に蓄積されてきました。これら歴史的なコレクションの収集経緯、コレクション特性を比較考察することから北方圏の人類史が文明史の視座からどのように評価利用されてきたのかについて批判的に検証していきます。またその特性を相対化し、評価することから新たな人類史の枠組みを構築する上でどのように活用していくことができるのかについて既存の学問領域にとらわれない視座からの議論を通じての共同研究の取り組みを開始します。

 

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